現役続行を決めた細田采花(25=関大KFSC)が代名詞のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を着氷させた。

ジャッジスコアには「4分の1回転足りないジャンプ」を示すqの記号。出来栄え点(GOE)で減点となったが、55・52点で7位につけた。

25歳になっても、細田は“らしさ”全開だった。SPから組み込む3回転半。本人は決して言い訳しないが、昨季の全日本選手権出場を逃した一因ともいえる腰の痛みは、慢性的だという。それでも現役を続ける理由をこれまでも「『スケートが好きすぎて』です。スケートがなくなったら、私じゃなくなる気がする」と繰り返してきた。22歳で初成功させた3回転半へのこだわり。それは約1カ月前、中3まで指導を受けた長光歌子、本田武史両コーチの下に“復帰”しても変わらない。

フリーは4日に行われ、上位9人が西日本選手権(10月29日~11月1日、京都アクアリーナ)に進む。楽観できる立ち位置とは言えないが、1つの演技に「好き」という気持ちを込める。【松本航】