カップル結成2季目となる村元哉中(かな、28)、高橋大輔(35)組(関大KFSC)が、22年北京五輪シーズンの初戦に臨んだ。国際スケート連盟(ISU)非公認大会ながら84・74点を記録。20年NHK杯の64・15点、同年全日本選手権の67・83点といった昨季の得点を大きく上回り、3組参加の大会で首位発進した。

米国のリンクに「ドッコイショ」や「ヤーレンソーランソーラン」といった、日本でなじみのある単語が響いた。今季の新プログラム「Soran Bushi&Koto」を競技会初披露。白の衣装の村元、黒の衣装の高橋がともに髪を後ろで結び、後半はヒップホップに合わせて体を動かした。リフト後には場内が歓声に包まれ、最後は笑顔で演技を終えた。ライブ配信されたYouTubeの視聴者数は日本時間午前6時台にもかかわらず、4000人を超えた。

6月の演目発表時、高橋は自身の公式サイトで「ソーラン節?! とビックリする方もいらっしゃると思いますが、現代風にアレンジされていてとてもカッコいいものになっていて、それがまたスケートのスピード感と合う! 35歳にしてまたこんな早い踊りをするとは…思ってなかったです!笑 年齢忘れて頑張ります!」と本音をチラリ。村元も「和楽器を使用したモダンなアレンジで、少し浮世絵の世界を想像していただきながらプログラムを楽しんでいただけたらと思います」と明かしていた。

19-20年シーズン限りでシングル選手としての活動を終えた10年バンクーバー五輪銅メダルの高橋は、昨季から村元とカップルを組み、アイスダンス選手として競技会に出場。20年12月の全日本選手権では2位に入っていた。昨季の立ち位置では全日本選手権3連覇を飾った小松原美里、尊組(倉敷FSC)に次ぐ2番手。22年北京五輪出場1枠を目指す2人が、和のプログラムと共にスタートを切った。