結成3季目を迎えたペアの三浦璃来(19)、木原龍一(29=ともに木下グループ)組が、自己記録を上回る得点で北京オリンピック(五輪)シーズンを滑りだした。7組が出場したSPで、72・32点を記録して首位発進した。21年世界国別対抗戦での国際スケート連盟(ISU)公認大会での自己記録(65・82点)から大きく得点を伸ばし、21年世界選手権のSPで4位相当のスコアをマークした。

その世界選手権では10位と躍進した「りくりゅう」の勢いは、シーズンが変わっても衰え知らずだった。ツイスト、リフト、ステップなど全要素で最高のレベル4を獲得。ユニゾンも見事で、得点を確認すると2人に自然と笑みがこぼれた。

今季が始まる際には三浦は「今シーズンはよりブラッシュアップした演技をお見せできるよう精いっぱい頑張ります」、木原は「今シーズンも精いっぱい頑張ります」とコメントしていた。新型コロナウイルスの影響で、練習拠点のカナダに戻れたのは今月に入ってからだったが、シーズン初戦でしっかりと日本で培った成果を発揮した。

今大会には世界的に注目を集めるペアも出場していた。フランス代表として18年グランプリ(GP)ファイナル優勝のバネッサ・ジェームズ(33)と、カナダ代表として18年平昌五輪団体戦金メダルのエリック・ラドフォード(36)が今季新たにペアを結成。この日の演技が世界的な注目を集めていたなかで、日本の新鋭が存在感を放った。