昨季の世界選手権で10位と躍進した三浦璃来(19)木原龍一(29)組(木下グループ)が、自己ベストを更新するフリー135・57点、合計208・20点をマークし、豪快にガッツポーズして喜んだ。最終結果は2位。GPシリーズ初の銀メダルという快挙を成し遂げた。日本勢としては10年ぶりで11年のNHK杯で日本の高橋成美、マービン・トラン組が2位になって以来、日本人ペア同士では史上初の表彰台となった。

木原が「順位よりオータムの自分たちを超えたい」と話していた9月のオータムクラシックでのフリー131・74点、合計204・06をどちらも超えた。

序盤のスロー3回転ルッツで転倒した以外は、ペアコンボスピンやデススパイラルなどで最高評価のレベル4を獲得。演技が終わると、しゃがんだまま握手してお互いを引き寄せ、抱き合った。高得点と暫定首位の結果が出ると、拳を突き上げて、また抱き合った。

取材中に2位となったことを知り「えー! 知らなかった」と声をそろえた2人。木原は「算数が苦手なので(他ペアの)計算ができなくて良かったです」とおどけ、三浦は「メダルを取ろうと思っていなくて、いい演技をしようと思っていたので驚きました」。米記者から「もし1カ月前にこの事実を知ったらどう思うか?」と聞かれると、三浦は「信じられない」と満面の笑みを見せた。【木下淳】