16年世界ジュニア女王の本田真凜(22=JAL)はショートプログラム(SP)17位から迎えたフリーを83・73点、合計125・53点で今季初戦を終えた。滑り終わった時点で暫定1位として東日本選手権(11月、青森)進出を決め、目標とする年末の全日本選手権(長野)出場への第1関門を突破した。

SPに続き初披露となったフリーに選んだのは「リトル・マーメイド」。当初は昨季の作品を継続する考えていたが、「映画は小さい頃から知ってますし、最近の実写の映画も見ました。自分の中で久しぶりに『これをスケートで滑ったら、どういう自分の表現ができるのかな』っていうのを想像できた曲だった」と新作を決断したという。

時期を前後して出演していたアイスショー「ワンピース・オン・アイス」での心持ちも大きかった。ヒロインのビビ役を演じる中で、キャラクターになりきる楽しさを再確認できた。「今回のアリエルは、キャラクターを演じるっていう部分では重なる部分もありました」と説明した。ショーでは長ぜりふを口ずさみながら氷上で演技したが、今作品の練習中も自然に歌詞を言葉にしながら滑っていたという。「ワンピースで得たことはすごく大きかったんじゃないかなと思いました」と笑顔をみせた。

演技で冒頭の3回転-2回転の連続トーループから3回転トーループへ。後半にはミスも出たが、滑り終わると胸の前で手を合わせて声援に感謝した。「まだまだ構成などの部分ではベストな状態には程遠い。東日本でもう少し安心して皆さんに見てくださるようなジャンプができるように、それプラス表現の部分でも自分の100パーセントの表現ができるようなプログラムを目指して頑張りたい」と誓った。