ショートプログラム(SP)首位の宇野昌磨(26=トヨタ自動車)が、2年連続6度目の優勝を飾った。

フリー2位の193・35点を記録し、合計298・04点。3連覇が懸かる来年3月の世界選手権(カナダ・モントリオール)代表に内定した。6回目の頂点は佐藤信夫(10回)に続き、本田武史、羽生結弦と並ぶ歴代2位となった。

SP3位の鍵山優真(オリエンタルバイオ/中京大)は292・10点で2位となり、同選手権代表入りを確実にした。残る1枠は3位の山本草太(中京大)、4位の三浦佳生(オリエンタルバイオ/目黒日大高)の比較となりそうだ。代表は24日に発表される。

◇   ◇   ◇  

満員の観衆から歓声を受け、宇野が両手を「セーフ」と横に広げた。3人が280点超えし、巡ってきた最終滑走。着用3年目に入った靴の状態が定まらず、苦しむ日々だった。冒頭の4回転ループをこらえ、3種4本の4回転ジャンプを着氷。終盤は3連続ジャンプを跳ばずに、単発で完成度を求めた。スケーティング技術などが評価される演技構成点はトップの94・54点。2連覇が決まると、感謝の気持ちで頭を下げた。

「自分が勝つことも大切ですが、ここまで最高の演技、最高の試合。いい演技をすることが、この試合を最高のものにする。そこに焦点を当てて跳びました」

今季初戦だった11月のグランプリ(GP)シリーズ中国杯。最終日には会場の重慶で、こう打ち明けた。

「競技に対する闘争心とかが、今は本当に薄い」

3月の世界選手権で2連覇後、結果度外視で表現を追い求める道にかじを切った。今月上旬のGPファイナル。米国の19歳マリニンが、5種6本の4回転に挑んで初優勝した。2位の自身とは17・32点差がつき「マリニンくんの影響は大きい」と刺激を受け取った。

今も表現を極めたい気持ちは変わらない。ただ、競技生活を続けると決めた以上、ジャンプとの両立は不可欠となる。歴代2位の6度目の優勝を「世代が交代するのが早い競技で、これだけ長く成績を残せているのはうれしい」と受け止め、3連覇が懸かる3カ月後の世界選手権を見据えた。

「この3年の中で、一番難しい戦いになると思う。僕が競技人生の最高の演技をしなければ、勝てないと分かっている。無難な演技をしても2位、3位にしかなれない。優勝を狙える、マリニンくんと戦える練習をしたいと思います」

10年連続で全日本2位以上の男が、日本フィギュアの底力を示す。【松本航】

【フィギュア】宇野昌磨2連覇!2位鍵山優真、3位山本草太 全日本選手権/男子フリー詳細