<フィギュアスケート:全日本選手権>◇24日◇長野市ビッグハット◇女子フリー
ショートプログラム(SP)首位の坂本花織(23=シスメックス)が3年連続4度目の優勝を飾った。フリーも1位の154・34点で、国際スケート連盟(ISU)非公認ながら自身の今季世界最高得点を上回る合計233・12点。3連覇が懸かる世界選手権(来年3月、カナダ・モントリオール)代表入りした。
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坂本には今秋、うれしい出来事があった。9月30日、単位不足で卒業が半年延びたため、神戸学院大の前期学位記授与式(卒業式)に出席。中村恵学長の式辞にサプライズが待っていた。「最初は分からなかったんですけど…」。
読み上げられたのは、坂本が自分の長所を磨くことで22年北京オリンピック(五輪)銅メダルをつかんだストーリー。「計画された偶然」という言葉とともに「計画的な努力、準備をしたからこそ、最後に表彰台という『素敵な偶然』に出合うことができたのです。(…中略…)『人生で一番素敵なことは偶然起こる』」と伝えられた。式辞に「スケート」や「北京五輪」という文言はなかったが「自分のことやん!」と直感。喜びが込み上げた。
坂本にトリプルアクセル(3回転半)や4回転ジャンプなどの大技はない。「なぜアクセルも4回転もないのに世界女王?」と言われることもあった。葛藤も抱えたが、決して下を向かない。「以前はトレーニングも嫌々だったんですけど、今は『やろう、やろう、トレーニング!』と。全部が良い方向へいっています」。前向きに日々を過ごしている。「素敵な偶然」とはそうして出合うであろうことを、坂本はよく知っている。【藤塚大輔】


