パリでも心の底から吠(ほ)えまくる! バスケットボールのパリ五輪世界最終予選(ハンガリー)で3大会連続五輪出場を決めた女子日本代表が13日、帰国。成田空港ではファンからの大きな拍手で迎えられた。千葉・成田市内で行われた報告会見では、ムードメーカーとしてチームを盛り上げ、切符獲得に貢献した馬瓜エブリン(28=デンソー)が元気いっぱいに本領? 発揮。パリに向け、プレーだけでなく、喉もさらに鍛え上げていく。
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マイクを手にしたエブリンが話し始めると、そばに座った吉田や林が声が大きすぎるとばかりに、おどけた表情でのけぞり、いすを遠くに動かした。和気あいあいとした雰囲気の中、エブリンが第2戦ハンガリー戦で逆転負けを喫して窮地に追い込まれた後の心境を明かした。
「生きた心地がしなかった。ホテルに帰っても1人にならないように、(妹の)ステファニーと現実を見ることにした。どうやったらグループリーグを突破できるか。どうやらカナダに勝つしかないと。そこから腹をくくった」。
同戦直後のミーティングでは、同い年の宮崎からハッパをかけられた。「お前の『ほえ』が必要だ。ハンガリー戦ではお前の『ほえ』が足りなかった」。そんなゲキに背中を押され、続く勝負のカナダ戦で攻守、そして声で躍動。チーム最多タイの21得点を挙げて勝利に導き「同級生にすごく励まされた大会だった」とかみしめた。
叱咤(しった)激励した宮崎は「エブリンはハンガリー戦で、自分の3点シュートが1度も入らなかったら1度もほえなかった」と経緯を説明。カナダ戦では得点を決めるたびにエブリンが雄たけびをあげたことでチームが盛り上がったと振り返り、「あらためてチームがひとつになったと思っている。本当にありがとうございました」と笑顔で感謝した。
スペインのリーグでプレーする妹のステファニーは、そのまま欧州に残留。エブリンは国内Wリーグの再開に備える。「パリでも姉妹で切磋琢磨(せっさたくま)したい」とエブリン。さらに成長し、パリでも心の底から吠えまくる。
○…大会MVPに選出された山本は「覚悟を持ってチーム全員で戦い抜けた」とうなずいた。カナダとの最終戦で敗れれば、地元ハンガリーの五輪進出が決まるため、会場は相手の応援一色だったという。そんな“アウェー”の雰囲気をはねのけてつかんだ五輪切符。「カナダのホームかと思うぐらいのブーイングだったけれど、ひるむことなく、全員で戦おうと臨んでいた。チームメートがいれば大丈夫だと思っていたので、楽しむことができた」と胸を張った。
○…パリ五輪でも「走り勝つシューター軍団」のコンセプトを推し進めていく。シュート力とスピードを重視した今大会では、相手の高さに苦しんだシーンも目立った。それでも恩塚監督は「数的には3、4本多く取られたかなとは思う。ただある程度、取られることは高さを考えれば仕方がないと想定していた」と明かした。日本の強みを「速さでアドバンテージをとって、チームワークで期待値の高い選択をできている。そこは日本のアドバンテージ」と改めて強調。現在のコンセプトに自信を示した。金メダルを目指すパリ五輪へ、さらに磨きをかける。


