<パCS第2ステージ:日本ハム9-4楽天>◇第4戦◇24日◇札幌ドーム

 楽天が敗れ、1勝4敗で日本シリーズ進出を逃した。今季限りで退任する野村克也監督(74)は試合後、「敗戦監督に話しあんのか?

 就職、お願いします。明日から浪人です!」と話してから会見を始めた。

 -第2ステージを振り返って

 野村監督

 間違いだらけの第2ステージ。後悔ばっかりしています。今日も先発投手(藤原)の選択を間違えた。そこから始まった。こっちは先発を誰にするか迷わざるをえない。岩隈、マー君以外はいないんだから。信頼、信用していない。それが藤原に伝わっちゃうんだな。大事な一戦で覚悟して臨まなければいけないのに、選手を殺しちゃった。この歳で経験を生かさないといけないのに、おわびのしようがない。仙台で日本シリーズやるのが夢だったのに、仙台のファンの皆さん、ごめんなさいね。

 -8回に岩隈をリリーフ登板させるなど執念も感じられたが、スレッジに3ランを打たれた

 野村監督

 慣れないことをやらせたからね。力んだんでしょう。「ストレートでストライクを投げてはいけない」とコーチを通じて念を押したんだが…。ストレートは見せ球にして、低めの変化球で打ち取りなさいと。そのストレートが間違って真ん中に入っちゃった。あそこ(2死二、三塁)は敬遠も考えたけど岩隈が「勝負したい」って言うから…。まあ、それは仕方ない。私の責任でもあります。

 -4年間楽天を指導して、ノムラの教えは浸透したのか

 野村監督

 浸透していない、まるっきり。こういう短期決戦ではチームの実力が一番出る。普段の指導がモロに出るんです。力の差はないんですが、メンタルの差が大きかった。

 -具体的には

 野村監督

 日本ハムの選手、田中賢介あたりは何とか出塁しようという意識、目的、役割が感じられる。ところがうちの選手はそれができない。ただヒットを打つことしか考えていない。

 -両軍選手から胴上げされた気分は

 野村監督

 胴上げは嫌だな、照れくさいなと思っていた。こんな胴上げされたの初めて。ありがたい。野球人みょうりに尽きる。

 -4年間での思い出は

 野村監督

 昔のことは忘れちゃう。記憶力ないから。まあ、今年がすべてかな。最後に2位でCSを決めて。わがままを言わせてもらえば、もう1年やりたかった。石の上にも3年、風雪5年と言うじゃない。

 約20分の会見を終え帰りのバスへ。「楽天の変貌ぶりが楽しみ。これからどう変わっていくか」と言い残し球場を後にした。

 [2009年10月24日20時26分]ソーシャルブックマーク