ヤクルトが、BCリーグ新潟アルビレックスに所属する元阪神の左腕、正田樹投手(29)の獲得へ、本格調査を進めていることが16日、分かった。現在チームはセ・リーグ2位に付け、優勝の可能性は残すものの、後半戦はけが人や病人が多発し、先発投手陣の再建は急務だった。獲得が正式決定すれば、来季に向けての補強第1弾になる。

 正田は桐生一(群馬)3年夏にエースとして甲子園で優勝し、99年ドラフトで日本ハムからドラフト1位指名を受けた。通算24勝を挙げ、07年に阪神に移籍。退団後は台湾リーグ興農入りし、今季から新潟アルビレックスに所属した。直球は140キロ台後半を計測するようになり、上信越地区優勝に貢献。複数球団が獲得に興味を示した中、ヤクルト入りが濃厚になった。

 ヤクルトは今季、エース左腕の石川に続き赤川らも台頭したが、先発、中継ぎを含めて左腕不足の状況が続いた。正田を獲得すれば、球団の補強ポイントと合致することになる。