横浜からFA宣言した村田修一内野手(30)が8日、巨人への移籍を表明した。横浜市内の球団事務所で2度目の交渉を行い、横浜DeNA池田球団社長に移籍決断を伝えた。「横浜ベイスターズに9年間お世話になりましたが、FA権を行使して、巨人軍に移籍することを決断しました」。大きく息をついて、会見の席についた村田の目はうっすらと潤んでいた。

 悩んだ末の決断だった。「若い選手が出てきた中で、そういう選手を残して出て行っていいのか」というチームの柱を担ってきた主砲としての思い。それでも「やっぱり勝ちたいという目標がある。来年から優勝争いをしたいという考えを捨てきれなかった」と未経験の舞台に立ちたいという思いを貫いた。

 3日に初交渉を行った巨人の熱意に打たれた。期待と不安が交錯するが「(巨人は)伝統ある球団。そういう球団に恥じない姿勢で野球に取り組みたい」と、決意表明は力強かった。

 新球団として来季に臨む古巣には「村田が抜けて良かったと思われるチームになってほしい」と“らしい”エールを送った。「男・村田」が新たな1歩を踏み出した。