「W杯前年のバロンドール受賞選手は、そのW杯で優勝できない」というジンクスがある。50回を超える伝統のタイトルだけに、受賞者は翌年も活躍を期待される。しかし、いずれもW杯では敗れている。筆頭は73年のオランダのクライフだ。翌74年のW杯では「トータルフットボール」の中心として優勝候補の前評判通りに勝ち進んだが、決勝で西ドイツに逆転負けを喫した。89年に受賞したファンバステンも「得点王候補」と言われた翌年のW杯でノーゴールの不振。決勝トーナメント1回戦西ドイツに敗れた。85年受賞のプラティニも不運だった。86年大会に優勝候補として臨みながら、準決勝の西ドイツ戦で0-2の完敗。3度の欧州MVPに輝いたプラティニも、最後までW杯優勝には縁がなかった。81年のルンメニゲは負傷で翌年のW杯は活躍できず、77年のシモンセンは欧州予選の段階で敗れ去った。過去13人の受賞者中、5人は翌年のW杯で決勝に進んでいる。しかし、誰1人頂点には立っていない。ちなみに前回05年受賞はロウジーニョ。ブラジルは準々決勝で敗退した。さて来年の南アW杯でメッシの所属するアルゼンチンは…。

 [2009年12月1日16時29分]ソーシャルブックマーク