最強市民ランナーが「進退」の2文字で、悲壮な決意を示した。モスクワで開催中の世界陸上の男子マラソン(日本時間17日午後8時半スタート)に出場する川内優輝(26=埼玉県庁)ら男子マラソン陣、男女やり投げ代表の選手らが11日、モスクワに向け成田空港を出発した。

 2年前の韓国・大邱大会に続く2大会連続出場となる川内は「前回は失敗(18位=2時間16分11秒)しました。今回は進退をかけた戦いになる」と、厳しい表情で決意を語った。一方で、その後の2年間で積んだ経験や、陸上を初めて積んだ300以上のレースを自信にすることも語った。

 「モスクワは涼しい」と楽観視していた気温も、前日の女子マラソンでは30度以上あった。苦手な暑さに「氷水をかけます。全力で死ぬ気で」と、最後まで表情を引き締めていた。