首位広島を追いかける2位巨人と3位阪神の一戦は先発した巨人山崎伊、阪神西勇がそれぞれの持ち味を発揮する投手戦だった。こういう緊迫したゲームでは、ミスした方が負けるものだが、阪神は1回2死二塁から三塁佐藤輝の悪送球で失点。両チームともに絶対に取りたかった3連戦の初戦を巨人が制した。
山崎伊は前回登板の広島戦で初回に先制点を許し、6回5失点で敗戦した悔しさがあったのだろう。初回から150キロを超えるなど飛ばしながら、マウンドでの気迫も感じた。僅差の展開だけに慎重に球数を要しながら、真っすぐの質が良く、2回の大山の見逃し三振など右打者の外角への真っすぐは完璧だった。
連投中の守護神大勢がベンチを外れる中、7回2死まで投げきったことも盤石なリレーを可能にした。7回2死から左打者の前川に左腕高梨を投入。8回は先頭の代打渡辺に右腕船迫を起用し、2死二塁のピンチで近本に左腕バルドナードを送った。1人1殺のような形を取れたのは、中5日で121球を投げた山崎伊の働きが大きかった。
阿部監督の読みも素晴らしかった。1回無死一塁から2番吉川に犠打を指示。初球で成功し、1死二塁の好機をつくった。相手先発は防御率1点台の西勇で、投手戦になることを読んでの作戦だったのだろう。選手にも僅差の試合展開になるというメッセージにもなったし、その読み通りに試合は1-0で決まった。
試合には敗れたが、西勇の投球も、らしさが詰まったナイスピッチングだった。ボールを微妙に動かしながら、ゾーンを出し入れし4安打に抑えた。両コーナーとともに、坂本には内角高めでバットを折るなど生命線のコントロールが抜群だっただけに、初回のミスが重く響いた。(日刊スポーツ評論家)




