中央学院が延長10回、サヨナラ本塁打で劇的な勝利を飾った。

 先頭打者の青木優吾内野手(1年)が、0-1から高めに浮いた真っすぐを振り抜き、打球はまっすぐ左翼スタンドへ飛んだ。

「迷わず振れたのがよかったです」。それまでの4打席はすべて凡打だった。この打席に向かう直前、福嶋翔平部長(29)が「真っすぐを狙え」とアドバイス。「焦りがあったけど、これで気持ちが吹っ切れた」との狙い通り、真っすぐを捉えた。「一塁ベースを回った当たりで本塁打とわかった。先輩たちが笑顔で迎えてくれて、勝ったんだと実感しました」と笑顔を見せた。

 7回表で5-1と点差が開いていたが、7回裏、先頭の池田翔捕手(3年)のソロ本塁打で口火を切ると、打線が爆発。この回一挙4点で同点に持ちこみ、延長へ。決してあきらめない粘り強さを見せた。

 相馬幸樹督(38)は「追い上げて延長へ。昨年秋の神宮大会、センバツで勉強したものが出たんじゃないかと思います」と目を潤ませた。

 初の決勝進出を果たした。「初戦と変わらず、いつも通りのメンタリティーをもって戦いたいと思います」。甲子園出場へ向け、あと1つだ。