第100回全国高校野球選手権大会が今日5日、甲子園で開幕する。

 10年ぶり18度目の出場となる慶応(北神奈川)は、大会初日の第3試合で中越(新潟)と対戦する。1916年の第2回大会に初出場で優勝(東京都代表慶応普通部として)して以来、102年ぶり2度目の頂点へ。創部130年の伝統と誇りを胸に戦う。

 慶応が、3度目のリベンジを甲子園で果たす。開会式リハーサル後に、約2時間の調整を行った。初戦の中越戦に向けた練習前ミーティングで、森林貴彦監督(45)が今夏恒例となっている四字熟語での試合テーマを発表した。

 「捲土(けんど)重来」

 今夏の県大会では、昨秋敗れた東海大相模、今春敗れた桐光学園を破り、激戦区を制した。次なるターゲットは、今春センバツで1勝もできなかった甲子園。森林監督は「リベンジの第3弾になる。春、勝てなかった甲子園で勝とう」と説明。下山悠介主将(3年)は「僕たちはリベンジに強い。県大会の勢いを持ち込んで、戦いたい」と話した。

 創部130年の年に、第100回大会に出場する。伝統校ならではの巡り合わせだ。大阪市内の宿舎には毎日、大量の差し入れが届く。スポーツドリンクやゼリー飲料の1つずつに、先輩からの「頑張れ」という思いが込められている。目指すは、102年ぶりの優勝。下山は「102年前なんて想像もできないし、伝統を感じる。節目の年に成績を残して、歴史に慶応の名を刻みたい」と話した。

 7月30日の北神奈川大会決勝を終えてからわずか6日。出場校中“最速”で初戦を迎える。県大会中盤から調子を上げてきたエース生井惇己投手(3年)は「100回大会に出場できるのは名誉なこと。誇りを持って、戦いたい」。声援を受け、目指すは頂点だ。【保坂恭子】