<全国高校野球選手権:高岡商4-1佐賀商>◇7日◇1回戦

 100回大会に夏50年ぶりの本塁打が飛びだした。高岡商(富山)の7番、井林泰雅三塁手(2年)のバックスクリーンを襲う一打は、同校50年ぶりの本塁打になった。「入るとは思わなかった。甲子園で打てて気持ちよかったです」。井林が照れながら話した。

 50回大会(1968年)の1回戦(対津久見)で土肥健二が放って以来。同選手はのちにロッテ入りする捕手で、3冠王を3度獲得した落合博満(現評論家)が「お手本になる打撃フォーム」と絶賛し、自らも参考にした選手だ。高岡商には25回大会(39年)で白石充投手の放った本塁打が第1号、土肥が3号、井林が4号になる。

 富山県でみれば、6年ぶりの通算10本目になった。昨夏まで47都道府県で唯一のヒトケタ本塁打だった。ちなみにトップは大阪府の128本となる。

 「冬場バットを振って力がついたと思います。でもいつも通り、次も後ろにつなぐ意識でやりたい」。区切りの本塁打を放っても、井林に本塁打を狙う意識はないようだ。【米谷輝昭】