３年ぶりの夏の甲子園に出場を果たした敦賀気比（福井）が、木更津総合（東千葉）に大量リードを許し、初戦敗退に終わった。先発した木下元秀投手（２年）は最速１３３キロながら、スライダー、カーブを巧みに使い、緩急をつかった投球で５回まで１失点と粘った。勝敗を分けたのは６回。連打を許し、１死満塁から小池柊稀内野手（２年）への死球で押し出し。直後１番の東智弥外野手（３年）に右翼越えの走者一掃となる適時三塁打を許すなど、この回だけで６失点。５回１／３を投げ、７失点（自責点６）で降板した木下は「悔しいです。実力不足です。夏もう１回帰ってきて、次は全国制覇したい」と涙ながらに話した。

　広島カープの西川龍馬内野手（２３）の弟で８番左翼で出場した西川剣之介外野手（３年）は３打数無安打に終わった。５回２死一、三塁のチャンスで回ってきた第２打席、真ん中高めの変化球を強打するも、左飛に倒れた。「力が入ってしまいました」と好機での凡退を悔やんだ。兄への報告として「（甲子園は）そんなに甘くなかったといいます」と涙を浮かべ、球場を後にした。