高岡商(富山)が佐久長聖との接戦を制し、甲子園で初の夏2勝を手にした。

 3番中村昂央主将(3年)が初回に先制二塁打、4回にセーフティースクイズ(記録は内野安打)を決め、7日の初戦・佐賀商戦で本塁打を打った7番井林泰雅三塁手(2年)がこの日も3安打。4回までに5点を奪った。投げては左腕エース山田龍聖(3年)が9安打されながら、4失点完投。147球を投げ抜いた。

 山田は「序盤は高めに球が浮いたけど、うまく修正できた」。最終回は1点差に迫られ、なお2死一、二塁となったが、ラストボールでこの日最速の144キロをマーク、三振で締めくくった。佐賀商戦は6回の守りで両足ふくらはぎがつるなどして7回1失点で降板した。「最後まで投げ切れてよかったです」と、試合中は経口補水液でこまめに水分をとり、万全を期してマウンドを守った。

 吉田貢監督(35)は「継投もずっと考えていたけど、ギリギリまで引っ張った方が相手も嫌だろうと考えて“同点までは”と山田に託しました」と言う。監督就任6年目で夏2勝と、歴史を塗り替えた。「生徒たちがすばらしい景色を見せてくれました」。3回戦は春夏連覇を目指すV候補筆頭・大阪桐蔭に挑む。