近江(滋賀)がサヨナラで強豪・前橋育英(群馬)を撃破し、16強に進出した。

 3-3の同点で迎えた9回無死満塁で、有馬諒捕手(2年)が直球を狙い打ち。打球はゴロで前進守備の二遊間の裏に抜け、甲子園は歓喜に包まれた。有馬は「最高の気分でした。打った瞬間にアルプスのみんなが喜んでいるのをみて、打ててよかったと思いました」と汗をぬぐった。

 2年生左腕の好リリーフがチームを勝利に導いた。先発した佐合大輔投手(3年)が2回に3失点を許し、3回で降板。4回から登板した林優樹投手(2年)は多彩な変化球を武器に、9回までわずか2安打で無失点。力投で流れを呼び込んだ。多賀章仁監督(58)は「林につきますね。最高のピッチングをしてくれた」と快投をたたえた。

 7日に迎えた初戦では、今春のセンバツで準優勝した智弁和歌山を7-3で下し、下馬評を覆した。強豪撃破の勢いで、この日は13年夏を制した甲子園常連校に競り勝った。近江ブルーが100回記念大会で快進撃を続けている。