横浜(神奈川)万波中正外野手(3年)がプロで再び衝撃を与える。「プロに入ったらパワーと飛距離で度肝を抜きたい。こんなに飛ぶんだ! って思われるホームランバッターになりたい」。通算40本塁打のうち、横浜スタジアムのバックスクリーン直撃弾を2本、あと1メートルで左翼場外に飛び出す1発も打った。視察したスカウトはみな「あんなに飛ばす高校生はそういない」と目を丸くする。

最速147キロの「二刀流」としてチームを引っ張ってきたが、万波は「プロでは打者で勝負したい」と言う。今夏3回戦で対戦した金足農(秋田)吉田輝星投手(3年)との再戦も心待ちにする。2安打したが、最終打席は3球連続変化球で空振り三振に倒れた。「あの時は吉田君も疲れがあったと思う。もう1度ベストな彼と対戦してみたい。楽しみ」と話した。

引退後は、特に体づくりに力を入れている。現役時と体重は変わらないが見た目が締まった。「1日6食取って、あまりやってこなかった筋トレもやっている。現役の時より動けている感覚がある。出力を上げれば、同じ力感で打っても5メートル飛距離が伸びるはず」。調査書は11球団から届き、プロ野球ファンに衝撃の1発を見せる日も遠くない。今日、運命が決する。【和田美保】(おわり)

◆万波中正(まんなみ・ちゅうせい)2000年(平12)4月7日、東京都生まれ。小2で野球を始め、開進二中では東練馬シニアに所属。陸上部では砲丸投げで都大会優勝。横浜では1年春からベンチ入り。50メートル走6秒3、遠投105メートル。190センチ、90キロ。右投げ右打ち。