第106回全国高校野球選手権(8月7日開幕、甲子園)の南北北海道大会組み合わせ抽選会が5日、行われた。北大会では、昨年11月にイチロー氏(50=マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター)から指導を受けた旭川東が15日の初戦で帯広大谷と対戦。過去11度敗退の決勝の壁を越え、甲子園初出場を誓った
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旭川東の主将・臼井颯汰内野手(3年)は、出場チームで最後に登場する“16”の球をつかんだ。「相手が決まることで、『さあ、行くぞ!』みたいな感じでチームが固まっていくはず」と、キャプテンがうれしそうな表情で言った。
あと1勝で甲子園の試合で過去11度敗退。同校野球部の歴史を知ったイチロー氏が、昨年11月に指導に訪れた。当時、同氏がフリー打撃を披露した際に割れた窓ガラスは、校舎2階の渡り廊下で、パリ五輪の陸上女子やり投げで金メダルを狙うOG北口榛花(26=JAL)のTシャツの横に飾られている。西中剛志監督(44)は「あれから練習に取り組む姿勢が大きく変わった」という。
練習開始時には、全員が両足を肩幅に開き、股関節を意識しながら行う“イチロースクワット”を実施。外野手は冬場の室内のキャッチボールでも、常にフルパワーで投げ続けた。3月の宮崎合宿では、甲子園出場経験のある都城農などと対戦し、2勝3敗1分け。小港瑛太内野手(3年)は「スクワットで守備の時の横の動きや、打撃でもタメができた」と言う。
20年11月にイチロー氏が訪れた智弁和歌山は、翌年の夏甲子園で優勝した。2日間の指導の最後、イチロー氏に「君たちはあと3つも4つもレベルアップしなきゃいけない」と言われた。臼井主将は「この4つは、北大会で4勝すれば甲子園につながるという意味」ととらえる。初の300勝投手でOBのスタルヒンも果たせなかった聖地へ、旭川東が挑む。【中島洋尚】

