<高校野球北北海道大会:女満別7-1釧路工>◇18日◇1回戦

 創部58年目の女満別が3季通じて道大会初勝利を飾った。

 旭川スタルヒン球場に、女満別の記念すべき校歌が流れると、スタンドで応援していた父母や生徒が、首からぶら下げていたタオルを手に取り高々とかざした。「元気・前向き・ありがとう」と刺しゅうされた、野球部応援用の特注タオルマフラーも道大会初白星を祝福した。「とても気持ち良かったです」。主将の大塚二塁手はナインの思いを代弁し、勝利の余韻に浸った。

 今の選手にとっては、3度目の挑戦だった。昨秋、今春と初の道大会に出場したが、初戦で涙をのんだ。秋は白樺学園を相手に最大5点リードしたが、9回逆転サヨナラ負け。春も旭川南に延長13回の末、サヨナラ負けした。大塚は「去年の秋は油断、そして春は暑さにやられてしまった」と振り返った。

 チームでは自主性を養う目的から、日替わりでリーダーを務める「毎日リーダー制」を実施。毎日必ず1人が指名され、あいさつや練習の指示出しなどに取り組んできた。1年生が務めた場合は、上級生もその指示に従う。「最近はみんな1人1人が動こうと、積極的になってきた」(大塚)。プレー中も学年の垣根を越え、思い切った動きができるようになった。

 だから、北大会出場20度目の釧路工を相手にしても、今回はひるまなかった。打線が14安打と爆発し、投げては最速145キロ右腕の2年生エース二階堂誠が5安打1失点で完投。迷いのないプレーが勝因となった。

 エースの兄、二階堂僚遊撃手は「ベンチワークを含め、みんなが自分の仕事に徹することができた」と会心の笑顔を見せた。

 準々決勝では、岩見沢東と対戦する。鈴木收監督(43)は「ミスもあった。そこをなくせば、もっといい野球ができるし、次の試合が楽しみ」と期待した。悲願の1勝を挙げた女満別ナインが、旋風を巻き起こす予感が漂い始めた。【石井克】