B組1位の侍ジャパンがプエルトリコ(A組4位)に大勝し、東京ドームで行われる準決勝に駒を進めた。19日に韓国(B組3位)と対戦する。

プエルトリコに勝利し前田(右)と握手する小久保監督(撮影・加藤哉)
プエルトリコに勝利し前田(右)と握手する小久保監督(撮影・加藤哉)


チーム
プエル
日 本

【日】前田、則本、増井

【プ】シントロン、マルティネス、エルナンデス、ブルゴス、マルトラル、バレンサ、アヤラ


<1回表 プエルトリコ>

日本先発は前田健太(広島)。

最速は152キロをマークするなど、気合いの入った投球。2死から3番ソーンに左前ヒットを許したが、4番フェリシアーノを空振り三振。上々の立ち上がり

プエルトリコ戦に先発する前田(撮影・加藤哉)
プエルトリコ戦に先発する前田(撮影・加藤哉)

新4番筒香が先制タイムリー

<1回裏 日本>

プエルトリコ先発は左腕のシントロン。

1番秋山は初球打ちで遊撃右を強襲するヒットで出塁。1死から3番山田が四球で一、二塁。

欠場の中村剛に代わり4番に入った筒香が外角カットボールを逆らわず流し打ち。遊撃の左を抜けていく先制タイムリー!

1回裏日本1死一、二塁、筒香は左前適時打を放つ(撮影・加藤哉)
1回裏日本1死一、二塁、筒香は左前適時打を放つ(撮影・加藤哉)

2死一、二塁から暴投の間に二、三塁。しかし6番平田は内角変化球に空振り三振。


<2回表 プエルトリコ>

前田は1死から、6番リベラを外角いっぱい150キロ直球で見逃し三振に斬るなど3人斬り。


<2回裏 日本>

先頭の7番松田が四球で出塁。8番中村晃の遊ゴロでプエルトリコは併殺を狙ったが、二塁送球が乱れ二、三塁に。

無死二、三塁から9番嶋、1番秋山、2番坂本が倒れ無得点


<3回表 プエルトリコ>

無死から8番パントーハ、9番ロペスが連打で一、二塁。1番シルバが右飛を放ち、タッチアップで1死一、三塁。

このピンチに前田は、2番メンデスのバットを折りながら投ゴロに。折れたバットが向かってくるにもかかわらず冷静に打球を処理、併殺を完成させた

3回表1死一、三塁、メンデスを併殺打に打ち取る前田(撮影・たえ見朱実)
3回表1死一、三塁、メンデスを併殺打に打ち取る前田(撮影・たえ見朱実)
3回表1死一、三塁、メンデスを併殺打に打ち取る前田(撮影・たえ見朱実)
3回表1死一、三塁、メンデスを併殺打に打ち取る前田(撮影・たえ見朱実)
3回表1死一、三塁、前田はメンデスを投ゴロ併殺に打ち取りガッツポーズする(撮影・加藤哉)
3回表1死一、三塁、前田はメンデスを投ゴロ併殺に打ち取りガッツポーズする(撮影・加藤哉)

平田がタイムリー

<3回裏 日本>

先頭の3番山田は左翼ポール際に大飛球を放ったが、わずかに切れファウル。結局三ゴロに倒れた。1死から4番筒香が2打席連続ヒットとなる中前打で出塁。中田が四球で一、二塁。

6番平田は真ん中に入ったスライダーを捉えレフトオーバー。筒香が生還し、中田も一塁から一気にホームを狙ったが好返球でタッチアウト。1点を追加した

3回裏日本1死一、二塁、平田は左越え適時二塁打を放つ(撮影・加藤哉)
3回裏日本1死一、二塁、平田は左越え適時二塁打を放つ(撮影・加藤哉)
3回裏、平田の適時二塁打で一塁走者の中田は生還を狙うも本塁死となる(撮影・河野匠)
3回裏、平田の適時二塁打で一塁走者の中田は生還を狙うも本塁死となる(撮影・河野匠)

プエルトリコは2番手左腕マルティネスが登板。

7番松田は倒れ、この回1点どまり。


<4回表 プエルトリコ>

前田は3番ソーンを高めスライダーで空振り三振、4番フェリシアーノを外角低めいっぱいの直球で見逃し三振に斬るなど、クリーンアップを3人斬り。


坂本タイムリーで追加点

<4回裏 日本>

先頭の8番中村晃が四球、9番嶋は捕手の前にバント。プエルトリコは二塁封殺を狙ったが中村晃の足が一歩早く野選で無死一、二塁。

1死から、2番坂本は左翼の頭上を大きく越える二塁打で2点を追加

4回裏日本1死一、二塁、左越えに2点適時二塁打を放つ坂本(撮影・河野匠)
4回裏日本1死一、二塁、左越えに2点適時二塁打を放つ坂本(撮影・河野匠)
4回裏、左越えに二点適時二塁打を放った坂本勇人にポーズを決めるナイン(撮影・たえ見朱実)
4回裏、左越えに二点適時二塁打を放った坂本勇人にポーズを決めるナイン(撮影・たえ見朱実)

後続は倒れさらに追加点とはならず。


<5回表 プエルトリコ>

前田は先頭の6番リベラをフルカウントから外角低めへのスライダーで空振り三振に斬るなど、この回も3人で料理。


<5回裏 日本>

プエルトリコは3番手右腕エルナンデスが登板。

日本は5番中田からの攻撃だったが3者凡退。


<6回表 プエルトリコ>

前田は相変わらず好調で1死から1番シルバを低め直球で見逃し三振に斬るなど、3イニング連続で完全投球


坂本またタイムリー

<6回裏 日本>

先頭の8番中村晃が中前ヒットで出塁。9番嶋は頭部をかすめる死球で一、二塁。ヘルメットのつば付近だったようで、大事には至らなかった

秋山の右飛で1死一、三塁となり2番坂本は三遊間を破るタイムリー

6回裏日本1死一、三塁、坂本は左前適時打を放つ(撮影・加藤哉)
6回裏日本1死一、三塁、坂本は左前適時打を放つ(撮影・加藤哉)

相手バッテリーエラーで二、三塁となると3番山田は敬遠され1死満塁。

ここでプエルトリコは4番手左腕ブルゴスを投入。

4番筒香は浅い左飛。5番中田も中飛に倒れさらなる追加点は奪えず。


<7回表 プエルトリコ>

前田は先頭の3番ソーンをスライダーで空振り三振。2死から4イニングぶりのヒットを許したが、落ち着いて後続を断ち無失点。


<7回裏 日本>

先頭平田は外角直球を右中間に運ぶと、激走で一気に三塁を陥れる。

7回裏日本無死、平田は中越え三塁打を放つ(撮影・加藤哉)
7回裏日本無死、平田は中越え三塁打を放つ(撮影・加藤哉)

7番松田がきっちり犠飛を放って追加点

8番中村晃が四球を選んだところで、プエルトリコは投手交代。5番手マルトラルが登板。

暴投で1死一塁となり9番嶋が一塁左を襲うタイムリー

後続は倒れ、この回2点で終了。


<8回表 プエルトリコ>

日本は2番手則本(楽天)が登板。

1死から8番パントーハを外角に逃げるチェンジアップで空振り三振。わずか8球で3人斬り。

日本の2番手で登板する則本(撮影・加藤哉)
日本の2番手で登板する則本(撮影・加藤哉)

中村晃ダメ押しタイムリー

<8回裏 日本>

プエルトリコは6番手左腕のバレンサが登板。

先頭の4番筒香はこの日3本目となるヒットで出塁。2死から7番松田が流し打ちで右前打。暴投もあって2死二、三塁。

8番中村晃がしぶく二塁左を破り2点を追加。コールドまであと1点!

プエルトリコは7人目アヤラがマウンドへ。

9番嶋が凡退しコールドとはならず。


<9回表 プエルトリコ>

日本は3番手増井がマウンドへ。坂本に代わり中島(日本ハム)が遊撃へ。

無死から連打で一、二塁。1死で4番フェリシアーノを迎え中堅スタンド左に豪快に刺さる3ランを浴びる

それでも後続を抑え、リードを守り切った。


<日本先発>

(中)秋山翔吾(西武)

(遊)坂本勇人(巨人)

(二)山田哲人(ヤクルト)

(指)筒香嘉智(DeNA)

(一)中田翔(日本ハム)

(左)平田良介(中日)

(三)松田宣浩(ソフトバンク)

(右)中村晃(ソフトバンク)

(捕)嶋基宏(楽天))

先発投手 前田健太(広島)


<日本メンバー>

<投手>

10 松井裕樹(20=楽天)

11 菅野智之(26=巨人)

14 則本昂大(24=楽天)

15 沢村拓一(27=巨人)

16 大谷翔平(21=日本ハム)

18 前田健太(27=広島)

19 増井浩俊(31=日本ハム)

21 西勇輝(25=オリックス)

22 大野雄大(27=中日)

24 山崎康晃(23=DeNA)

29 小川泰弘(25=ヤクルト)

30 武田翔太(22=ソフトバンク)

35 牧田和久(31=西武)

<捕手>

27 炭谷銀仁朗(28=西武)

37 嶋基宏(30=楽天)

52 中村悠平(25=ヤクルト)

<内野手>

2 今宮健太(24=ソフトバンク)

3 松田宣浩(32=ソフトバンク)

5 川端慎吾(28=ヤクルト)

6 坂本勇人(26=巨人)

9 中島卓也(24=日本ハム)

13 中田翔(26=日本ハム)

23 山田哲人(23=ヤクルト)

60 中村剛也(32=西武)

<外野手>

7 中村晃(26=ソフトバンク)

8 平田良介(27=中日)

25 筒香嘉智(23=DeNA)

55 秋山翔吾(27=西武)

 
 

【プレミア12メモ】

 世界野球ソフトボール連盟(WBSC)主催で新設された国際大会で、4年に1度開催。世界ランク上位12チームが出場する。1次ラウンドは6チームずつ2組に分かれ、各組上位4チームが決勝トーナメントに進む。

【主な大会規定】

 ◆1次ラウンドは6チームがA、B各組に分かれ、総当たりで対戦。上位4チームずつが決勝トーナメントに進む。

 A組はキューバ(WBSCランク3位)、台湾(4位)、オランダ(5位)、カナダ(7位)、プエルトリコ(9位)、イタリア(11位)。B組は日本(1位)の他、米国(2位)、ドミニカ共和国(6位)、韓国(8位)、ベネズエラ(10位)、メキシコ(12位)。

 指名打者制を採用し、球数制限はなし。コールドは5回15点差、7回10点差以上で適用し、準決勝、決勝では適用しない。延長10回以降は無死一、二塁からタイブレーク制。使用球はミズノ社製(NPB統一球)