宮城教育大(仙台6大学)の最速151キロ右腕・松下圭太(4年=福島)は今日25日のドラフト当日も小学校の教育実習中で、教壇に立って吉報を待つ。

小学校の教員免許取得中の“松下先生”が自慢の剛球でプロ入りを狙う。昨春に最速151キロをマークしたが、昨秋には右肘を手術して今春は全休。この秋から復帰して球速は148キロまで回復した。現在届いている調査書は巨人のみだが、「育成でもプロに行く。肘が戻ればもっと球速は出ると思う。自分の伸びしろを見てほしい。直球で押せる投手になりたい」と目を輝かせた。

東日本大震災を乗り越えた。中2で被災し、出身の福島・飯舘村から家族で福島市に転居。4人きょうだいの末っ子で、母ひとみさん(53)が女手一つで大学まで野球を続けさせてくれた。「震災が人生のターニングポイント。大変な中で、好きな野球をやらせてくれた母に感謝している。人生をかけた勝負がしたい」。ドラフト当日も仙台市内の小学校で教育実習を行い、運命の日を迎える。