日本人選手がメジャーで活躍するのが当たり前になった平成時代だが、そこに至るには先人たちの苦労があった。通訳や代理人として日米で多くの選手をサポートし、2007年(平19)に手術で男性から女性へ生まれ変わったコウタ(56=本名・石島浩太)。女優、ギタリストとしても活動する彼女の波乱の人生と日米の野球史を振り返る。

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女性になったコウタ(左)は昨年、メッツ時代の同僚吉井理人(当時日本ハム投手コーチ)と再会した
女性になったコウタ(左)は昨年、メッツ時代の同僚吉井理人(当時日本ハム投手コーチ)と再会した

◆コウタ(本名・石島浩太)1962年(昭37)3月15日、東京生まれ。ダイエー(現ソフトバンク)、西武の通訳、渉外担当を歴任。97年ヤンキース環太平洋業務部長。98年バレンタイン監督のメッツへ移る。02年に巨人とヤンキースの業務提携に尽力。日米野球やWBCにもかかわる。04年からホルモン治療を始め、07年に性別適合手術を受け女性に。現在は女優、俳優長谷川初範のバンド「Parallel World」のギタリストとして活動。映像配給会社で英テレビ局の日本向け担当も務める。