日本ハムは2018年で北海道移転15年。過去の名場面、珍場面を、当時の紙面とともに振り返ります。

<08年1月20日付>

日本ハムの選手は、例年1月中旬から下旬に行われる本社の商品展示会に出席し、ズラリと勢ぞろいする。現在はファンフェスティバルで新人お披露目企画があるため、ドラフトから約1カ月後の11月に先輩たちと初対面を果たしているが、中田が高卒新人だった08年はまだ、この商品展示会がファーストコンタクト。黄金ルーキー中田と、球界のエース・ダルビッシュの初ツーショットが実現した。

緊張気味の中田は「(ダルビッシュを)少し怖いです」と言い、それを聞いた先輩は即座に「怖くないです」と返して会場を盛り上げた。ステージでのトークショー終了後、中田の印象を問われたダルビッシュは「思ったほど背が高くないなあ。僕がデカイのもあるけど」とニヤリ。そして、続けた。「リップサービスしすぎかな」。中田は入団が決まった前年末から、「動けるデブは最強」「彼女います」や小遣い30万円など、自由奔放な発言でも注目を集めていたが、ダルビッシュは「プライベートをしゃべりすぎて大丈夫かなって思う。たまに言う方が価値がある」と持論を展開した。

もちろんこれは、愛情の裏返し。新人時代から注目されるつらさは、スーパースターの先輩としても理解できる。「しんどいだろうと思う。ただ、楽しそうにしているので、得な性格だな」と思いやった。いまでも中田は、米アリゾナキャンプ中に、他のチームメートとともにダルビッシュ宅を訪問する。「ダルさんはスター。たくさん勉強できます」と慕っている。