中日京田陽太内野手(25)が打力アップを目指して“神主打法”に取り組んでいる。参加中の秋季北谷キャンプで15日、フォーム改造の手応えを明かした。

「結構、がらりと変えようと思った。今までに無い感覚で打てるのかな」。打席で球を待ちながら、バットを体の正面で揺らしながらテークバックに入る。新打撃フォームで左方向へ力強い打球を連発した。

1年目の17年に141試合に出場し、149安打、打率2割6分4厘の成績を残し新人王を獲得した。しかし、翌年から2年連続で2割5分を下回った。「3年間ずっと結果を出していない」ことから、新スタイルへの変更に踏み切った。

今秋就任した栗原健太打撃コーチ(37)が付きっきり。上から落とすボールを打たせるなど、工夫を凝らして指導している。「いまの若い子はトップで固めてしまう。手が柔らかい選手にはいい選手が多い。打席でリラックスできれば、チャンスボールを打てるようになる。(京田は)身体能力が高く伸びしろもある。つかめば打率2割8分から3割は打てる」と期待をかける。

来季から福田に代わって選手会長にも就任することが決まった。「恥じないようにチーム、個人の成績を上げたい。ビールかけもしたい」。入団4年目での大役就任もより背筋が伸びる。一方で今季は遊撃の守備率1位ながら、2度目のゴールデングラブ賞を逃した。「来季の目標はゴールデングラブ賞」との思いも強い。「試合に出られないことには始まらない」。打つだけでなく守って、そして背中でも。ニューリーダーが2年目与田竜を引っ張る。【伊東大介】