ソフトバンクの秋季キャンプ見学のために宮崎を訪れていたドラフト1位指名のJR西日本・佐藤直樹外野手(21)が広島のルーキー小園にライバル心を燃やした。「プロに入って負けたくないですね。来年は1軍にいるでしょうし、僕も負けないように頑張りたい」。

佐藤にとって小園は報徳学園の2学年後輩。高卒入団の小園がプロでは「1年先輩」になる。新人ながら、すでに今季は1軍58試合に出場。4本塁打も放った。開幕1軍入りを目標にする佐藤だけに後輩に後れを取るわけにはいかない。

浅からぬ因縁もある。昨年のドラフト会議でソフトバンクは小園を1位指名。4球団が競合してクジを外した。広島入りしたとはいえ、同じホークスの「1位指名」同士でもある。「同じ1位ですね。(高校時代は)小園は1年からショートのレギュラー。僕は3番右翼でした。うまかったけど、負けられません」。

宮崎キャンプではスーツ姿で3日間、ホークスナインの姿を追った。外野手でライバルとなる真砂や同学年の九鬼の打球に「プロは全然違うと思った。自分も力強いスイングができるようにやらないといけないと思いました。12月も打撃はしっかりやっていきたい」と早くも触発された。会社のある広島に戻って、すぐに打撃練習に汗を流すつもりだ。【佐竹英治】