オリックスの主砲、吉田正尚外野手(26)が29日、大阪・舞洲で契約更改交渉に臨み、1億1500万円増の2億円でサインした。入団5年目での1億円突破は、球団生え抜きでは96年イチロー(2億円)に次ぎ2人目で、5年目以内の2億円突破はプロ野球14人目。「ツーハンドレッドミリオンです」と笑顔で明かし「最高の評価をしてもらいました」と喜んだ。

今季は2年連続の全試合出場を果たし、リーグ2位の打率3割2分2厘、キャリアハイの29本塁打、85打点をマーク。昨季に続きベストナインにも選出された。今月のプレミア12でも、侍ジャパンの一員として世界一獲得に貢献した。

1、2年目は腰痛に苦しんだ。「その悔しさがあるから頑張ってこられた。それを忘れずに向上心を持ってやりたい」とまだまだ上を目指す。来季に向けては「スタートダッシュして、チームでも個人でも頑張りたい」と口元を引き締めた。 Aクラスをキープし、優勝争いに加わる。個人タイトルも狙う。このオフは、今シーズン春先に不調だった反省を生かし、早めに投手の球を見るなど、始動を早める予定だ。

来年は東京オリンピック(五輪)も待っている。プレミア12では世界一になったが、自身は決勝戦は出場していない。「選んでもらえるようアピールするためにも、スタートは大事になる」。来年はリーグVと世界一。大きな目標へ突き進む。【高垣誠】

▼来季5年目のオリックス吉田正が2億円で契約更改。5年目までに年俸2億円に到達したのは、4年目のダルビッシュ、大谷(ともに日本ハム)を含め14人目。野手の5年目は96年イチロー(オリックス)02年高橋由(巨人)08年青木(ヤクルト)に並ぶ最速となった。吉田正が入団後のチーム順位は16年から(6)→(4)→(4)→(6)と低迷も、大幅アップ。4年目までにAクラスを経験しないで2億円に到達した選手は初めて。(金額は推定)