高卒新人が初めてのキャンプで悲喜こもごもの3日目を迎えた。右肘炎症でノースロー調整していたヤクルトのドラフト1位奥川恭伸投手(18=星稜)が3日、1月14日以来の投球となるネットスローを再開した。
20日ぶりの投球で奥川が確かめたのは指先の感覚だった。「自分にとってすごく長く感じたので、久しぶりに投げられて本当に良かった」。室内練習場のネットに向かい最初は15メートルから。次に投本間と同じ18・44メートルに距離を広げ、最後は20メートル。セットポジションに何度かワインドアップを織り交ぜ、全38球を投げた。
ネットについていた印を目がけて球を集め「近辺にちゃんといってくれた。指先の感覚はそんなに悪くなってない」と手応えをつかんだ。見守った池山2軍監督も「第1球が指にかかっていた。喜びで表情が緩んできたのが良かった」と評価。4日もネットスローを行い、休み明けの6日から室内でキャッチボールをすると明かした。
12分間走でも大物ぶりを発揮した。10人以上を周回遅れにし、2位に150メートル差をつける3375メートルで1位となった。売店で売られている「直筆好きな言葉フェイスタオル」でも、奥川の「耐えて勝つ」タオルが1~2日に約500枚を売り上げてチーム1位に。「投げる楽しみがあるだけで頑張れる。時間はかかると思いますけど1歩ずつ前進していきたい」。ノースローで始まったキャンプだが、自身のモットーのごとく、少しずつ巻き返す。【千葉修宏】



