ソフトバンクは18日、山形・鶴岡市出身の吉住晴斗投手(20)と来季契約を更新しないことを発表した。鶴岡東から17年ドラフト1位で入団。山形県内の高校生が1位指名されるのは初めてだったが、3年目の今季まで1軍登板はない。福岡市内の球団事務所で取材対応し、「今回のこともあって、野球に対しての気持ちが切れかかっている部分もある」と現役引退を考えていることを明かした。

昨年は2軍で12試合に登板したが、今季は0に終わった。「3年間で今年が一番しんどかったですね。今までできていたことが、技術面で、自分の思うようにできない。そこはつらかったですね」。身体能力の高さ、伸びしろの多さに球団の期待は大きかったが、変化球の制球に苦しむなどプロの壁に悩んだ。

球団は育成での再契約も検討しているが、吉住自身は「続けるかどうか、というところだけですね。半々か、若干やらない方の気持ちが強いです」。他球団でのプレーは考えておらず、育成選手としてソフトバンクに残るか、野球界を去るかの2択で熟考している段階だという。「自分もなんとなく、こうしたいというのはある。そんなに時間はかからないと思います」と近日中に決断を下すつもりだ。

◆吉住晴斗(よしずみ・はると)2000年(平12)3月12日生まれ。鶴岡二中では軟式野球部。鶴岡東では2年夏の甲子園で1イニングを投げ無失点。3年夏は山形大会3回戦で敗れた。17年ドラフトでは早実・清宮幸太郎内野手(日本ハム)を7球団競合、履正社・安田尚憲内野手(ロッテ)を3球団競合、仙台大・馬場皐輔投手を阪神との競合で外して1位指名された。18年は3軍で25試合に投げ3勝9敗、防御率6・69。19年はウエスタン・リーグ12試合に登板し0勝2敗、防御率5・31。185センチ、80キロ。右投げ右打ち。