2年ぶりの明治神宮大会出場を目指した東海大は、準決勝で姿を消した。巨人育成3位指名の亀田啓太捕手(4年=東海大甲府)は5打数1安打で、大学生活に幕を閉じた。

1日の初戦、3打数無安打だった亀田は「次こそは1本打ちたいです」と話していた。今大会初安打はバットを折られながらもしぶとく右前に運んだ。

「どんな形であれ1本打ちたかったので、ほっとした気持ちが大きかったです」

身長183センチ、体重92キロと恵まれた体格。試合後には5回の走塁中、足の故障で無念の途中交代となった斉藤健成内野手(4年=桐光学園)に肩を貸し、バスがある駐車場までの200メートルを2人で歩いた。その間は悔しさがあふれ、「勝ちたかったな…」という言葉しか出てこなかった。

この日抱いた感情を、プロの舞台でも忘れない。目指す捕手として、巨人で活躍する2人の選手を挙げた。「東海大の先輩である大城さんのように、打てる捕手に。守備では小林誠司さんが好きなので、あの肩を目指したいです」。目を赤くしながら力強く話した。【阿部泰斉】