<SMBC日本シリーズ2021:オリックス4-3ヤクルト>◇第1戦◇20日◇京セラドーム大阪

「SMBC日本シリーズ2021」が開幕し、オリックスが劇的な逆転サヨナラで白星発進を決めた。2点ビハインドで迎えた9回、無死満塁の好機をつくると、宗佑磨内野手(25)が守護神マクガフから中前に同点タイムリー。続く吉田正尚外野手(28)が中越え二塁打を放って試合を決めた。

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傷だらけの主砲は、9歳下の“代役”に敬意を示す。オリックス吉田正は、自身が負傷離脱中に3番を務めた19歳紅林弘太郎内野手をほめた。「高卒2年目。1年間試合に出た経験は糧になる。優勝した年のメンバー。これから入団する後輩に伝えられますよね」。真剣な目で話していると、突然、表情を崩した。「平気で僕のお尻をたたいてきますよ(笑い)」。2年連続首位打者を相手にも、紅林はお構いなし。選手会長は教育係? として「(打率)2割2分が何しとんねん! と。(CSは)0割0分0厘でしょ? まぁ、いい関係ですよ」とツッコミを入れる。

取材後、吉田正は1本の電話をくれた。「紅林の記事、書きますか? じゃあ追加で…。巨人の坂本勇人さんみたいな、スケールの大きな選手になってほしい。ルックスもスタイルも全然、程遠いですけどね(笑い)」。愛あるメッセージが響く。若手が伸び伸びプレーできる裏には、頼もしい選手会長の存在がある。【オリックス担当 真柴健】

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