超重量打線の真ん中で、プロ21年目の西武中村剛也内野手(38)のバットが渋く光った。ソフトバンクとの練習試合に5番指名打者で出場し、初回無死一、二塁のチャンスで、外角のスライダーを左翼線へ。適時二塁打で先制した。前日に続くスタメン出場で2安打の中村は「思ったより実戦の中でスイングできている感じ。ここ2年(2月は)けがをしていたので、それに比べるといい形できています」と、順調な仕上がりを口にした。

4回に右前へ運び、4番山川との連打で宿敵ソフトバンクを打開。2死一、二塁とし、打席が回ってきた8番渡部は四球を選んだ。中押しの一打とはならなかったが、体重100キロ超えの3人が、スタメンで並ぶのは昨季も含めて初。前日チーム初弾を放った山川と、1軍定着を目指す渡部の間で、ドシッと座る兄貴分の中村は「やることは変わらない。自分のやるべきことをやろうかなと思っています」と、無限の可能性を秘めた超重量打線のパイプ役を担う。

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春季キャンプは体と相談しながら練習に強弱をつけながら完走した。実戦に入り「いい形で打てているので、またこれからその精度を上げていきたいなと思います」と、開幕に向けまた1段ギアを上げていく。【栗田成芳】

▽西武渡部(8番三塁でスタメン出場し2打数無安打も2四球)「スタメンと聞いて、何とかアピールしたいと思って試合に臨みました。今日は打席でよくボールが見えていたので、堂々と見逃すことができた」

▽西武辻監督(先制適時打含む2安打の中村に)「この時期、結果を出してくれているので、若い選手も引っ張られるようなムードをつくってもらういい働きでした」