ロッテ佐々木朗希投手(20)が約1カ月ぶりとなる6勝目を手にした。昨季の自身の登板数を超える今季12試合目で、時折制球が乱れつつも西武打線を7回3安打9奪三振で無失点。中10日でのリフレッシュを経て球威も戻り、3登板ぶりに163キロもマークした。防御率も1・56とし、トップのオリックス山本に肉薄。チームも借金1となり、24日のオリックス戦(ZOZOマリン)で再び勝率5割復帰を目指す。

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佐々木朗へのどよめきが戻ってきた。2回、7番平沼への4球目が163キロ。「160」を平然と感じるようになっていたロッテファンたちもうなった。直球に占める160キロ台率は前回の約17%から33%に再上昇。「中6日での登板が6回くらい続いて、疲労があった中での中10日だったので、うまくコンディションを備えて投げることができたと思います」。勢いよく0を7つ並べた。

ストライク率65・6%は今季ワーストではあった。「多少ですけど、ストライクを投げきれなかったりした部分はあったんですけど」。“多少ですけど”で微妙に語感を変え、大きな問題でないことを感じさせた。変化球を交えてコースを突き、3回には今季2度目の2者連続四球を与えるも問題なく修正した。

4回には外崎へ4球連続スライダー、7回には西川に6球連続フォークで、いずれも空振り三振を奪った。6回、ベンチ判断で4番山川が申告敬遠で2死一、二塁となったが、外崎を変化球2つで凡打に。「投球の幅が広がってくれていい感じできているかなと」。直球、フォークの2種から、140キロ台のスライダーがシーズン中盤を迎える20歳の、いいアクセントになっている。

春の完全試合は、簡単に再現できるものではない。「本当にすごい投手ばかりなので。今、タイミングもあると思うので、むしろ今までしていなかったのかなくらい、そういう投手ばっかりだと思うので」とノーヒットノーラン続出への思いを口にしつつ、自身もひそかに2試合15イニングで被安打6本のみと、相当な好投を続ける。間もなく折り返すシーズン。ファン投票1位独走の球宴も、夏も秋も、佐々木朗希が主役になる。【金子真仁】

▽安田(4回2死一、二塁で左前に落ちる先制打)「チャンスで回してくれたので、あとは自分がいい結果を出すだけだった。(佐々木朗は)いつも通り頼もしいピッチング。なんとか1点取れば間違いないと思っていた」

○…茶谷が本拠地での自身初安打を放った。前日に続く遊撃スタメンで今季2度目の出場。前日は3打数無安打に終わったが、この日は7回に西武佐々木から中前打を放った。「まずは今シーズン1本、打てて良かったです。(ZOZOマリン初安打は)すごく良かったと思うので、これからも継続して、しっかり出たときには打てるように頑張ります」と口元を引き締めた。

○…井口監督は「前回以上に直球が強かったと思います。あまりシュート回転もせず」と佐々木朗の好投を評価した。次回先発については「明日あさってのリカバリーを見ながら、また次の登板を決めていきたいなと思います」とした。19日の報道対応では、今後は金曜日などに先発させる可能性も示唆している。

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