巨人が逆転勝ちで連敗を4で止め、2位に再浮上した。2回に岸田行倫捕手(27)の4号逆転3ランを皮切りに、5回にエリエ・ヘルナンデス外野手(29)、岡本和真内野手(28)の2者連続の初アベック弾で畳みかけた。5回途中から2番手で登板した船迫大雅投手(27)がヤクルトにとどめを刺した。2死一、二塁のピンチで火消しすると、5回1死満塁のプロ初打席で中犠飛で初打点をマーク。イニングをまたいで、1回1/3を無失点で4勝目も転がり込んできた。
◇ ◇ ◇
船迫がまさかバットでわかせた。プロ初打席に立った。5回1死満塁。阿部監督から「打てそうか」と聞かれ「気持ちだけは」と答え、左打席に向かった。「どうやってテレビに映ってるのかな」と気になりながら、オコエに借りたバットを脱力したフォームで構える。ヤクルト星の149キロ直球を芯で捉え、飛距離十分の中犠飛。大学4年以来、6年ぶりの打席でプロ初打点をマークした。
マウンドでも1点差に迫られた5回2死一、二塁から2番手でヤクルト中村を一飛に封じた。本業でも大きく勝利をたぐり寄せた。
何かひと味、違うことを好む。「かぶるのが嫌なんですね」と言う。開幕直後、約30万円でオーダースーツを注文した。素材、サイズ感とこだわって、自分だけのお気に入りの逸品を仕立てた。グラブも個性を求め、ティファニーブルーのカラー。もともと約300万円のプレ値が付くティファニーのスニーカーをモチーフに「スニーカーは買えないのでグローブで」とデザインを構想した。
大学4年、社会人4年を経てプロ入り。2年目の今季は36登板で防御率1・98。身長174センチの小さな体には大きな野心が宿る。「(年俸)1億円稼ぐ」との目標がある。肝が据わり、ピンチこそ心が躍る。祖父から「強い動物の心臓をのめば強くなる」と教えられ、小学生の時に2度、ヘビの心臓をのんだこともある。もし2年前のドラフトで指名されていなければ、不動産関係の仕事に就くことをイメージしていた。その変則右腕は着実に戦力となっている。【上田悠太】



