オリックスが来季投手コーチとして、今季までソフトバンクで同職を務めた高山郁夫氏(51)を招聘(しょうへい)することが27日、分かった。球団では小林雅英2軍投手コーチ(39)を筆頭に人選を進めていたが、経験十分で森脇監督とソフトバンクでのコーチ時代の同僚である高山氏が急浮上。投手陣を託す運びとなった。

 高山氏はソフトバンクで8年間投手コーチを務めた。秋山体制となった09年にチーフ格となり、摂津、ファルケンボーグ、馬原とつなぐ勝利の方程式を確立。さらに、変則左腕の森福も救援陣の柱として成長させるなど確かな手腕が評価された。選手とのコミュニケーションを積極的に取り人望も厚い同氏は森脇監督の目指す野球に合致。今季、リーグトップのチーム防御率3・31を誇った投手陣を託される。

 オリックスは打撃コーチに長内孝氏(56)の招聘(しょうへい)が決定的。また小川博文育成担当チーフ(46)を1軍に配置転換することで左右のバランスを取ることが固まった。これに伴い、大島公一打撃コーチ(46)が育成部門にうつる。常勝軍団復活が義務づけられる本社50周年の来季へ、新体制が動きだす。

 ◆高山郁夫(たかやま・いくお)1962年(昭37)9月8日、秋田出身。秋田商時代に「北の速球王」と騒がれ80年ドラフトで日本ハムに1位指名されたが入団拒否し、プリンスホテル入り。84年ドラフトで3位で西武入団。91年に広島に移籍、94年自由契約。ダイエーの入団テストを受け合格し移籍。96年に現役引退。通算成績は92試合登板、12勝12敗、防御率5・16。06年にソフトバンクの2軍投手コーチ就任。07年から1軍投手コーチとなる。右投げ右打ち。