プロボクシングIBF世界ミニマム級王者京口紘人(24=ワタナベ)が5月20日、東京・大田区総合体育館で、WBA世界ライトフライ級7位ビンス・パラス(19=フィリピン)と2度目の防衛戦に臨むことが23日、発表された。既に挑戦者はIBFに転級を申請済みで、次回のランキング発表でランク入りする見通しだという。

 挑戦者となるパラスは、幼少時代に元6階級制覇王者マニー・パッキャオに出会い、病気の父の治療費や借金を援助してもらったというエピソードの持ち主。母国の英雄にあこがれ、プロボクサーになったという。15年にNHKで放送されたパッキャオ特集にも16歳当時のパラスが出演し、父を亡くした後、路上でゴミを集めて働いていたという苦労話も紹介されていた。23日に東京・五反田の所属ジムで会見に臨んだ京口は「ハングリーな選手だと思うので、そういった選手にしっかり勝ちきることが成長につながると思う。いい試合になる」と気合を入れ直した。

 京口にとっては初めて年下の挑戦者となるが「フィリピンでホープと言われている選手で、お互いに無敗でキャリア的にもホープ同士。でもボクが王者なので王者として圧倒できる試合ができたら」と強調していた。なお同日はWBA・IBF世界ライトフライ級統一王者田口良一(31=ワタナベ)がIBF世界同級6位ヘッキー・ブドラー(29=南アフリカ)との統一防衛戦に臨むダブル世界戦となる。