3階級制覇王者で現スーパーフェザー級王者武尊(27)が、現役ムエタイ王者をKO撃破した。日本VS世界・7対7のメインで、ムエタイの殿堂ラジャダムナンスタジアム・フェザー級王者ヨーキッサダー・ユッタンチョンブリー(27=タイ)との59キロ級契約体重3分3回で対戦。2度のダウンを奪い、2回2分43秒、KO勝ちを収めた。またスーパーバンタム級王者武居由樹(22)がサンドロ・マーティン(スペイン)に1回KO勝ち。林健太(24)が新ライト級王者となった。

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手負いの武尊が過去最強の敵を沈めた。プロアマ通じて約400戦でKO負けの経験がないヨーキッサダーをKO撃破した。2回。至近距離の右ストレートでダウンを奪った。「人生の中でも大一番。死ぬ気でやってきた」。1週間前に右足甲を骨折し、蹴りは左足のみ。武器は拳だけだった。右フック、左右連打で2度目のダウン奪取。「想定外のパンチだった」と現役ムエタイ王者に白旗を上げさせる快勝劇だった。

17歳の時、タイ修行していた当時、アマながらラジャダナムナンスタジアムに出場して判定負け。「当時は雲の上の上の存在」というムエタイ王者に雪辱を果たした。同日にはキック界の中心で並び立つ那須川も勝利した。「K-1は1番-ということを証明する相手がいる。実現するのは難しいですが、格闘技界を盛り上げることが近道。K-1が広まれば実現していく」。昨年から実現を希望する那須川戦を連想させながら、K-1のエースが祭典を締めくくった。