プロボクシングIBF世界スーパーフライ級王者フェルナンド・マルティネス(32=アルゼンチン)が7日、東京・両国国技館でWBA世界同級王者井岡一翔(35=志成)との2団体王座統一戦に臨む。アルゼンチンの人気サッカークラブ、ボカ・ジュニアーズの本拠地、ボカ地区の出身。16年のリオデジャネイロ・オリンピック(五輪)のアルゼンチン男子フライ級代表で、プロ転向後は16勝(9KO)無敗を誇るマルティネスの素顔に迫る。
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マルティネスは12人きょうだいの7番目に生まれ、特に治安の良くない地域で育ったという。「自分たちの家族は長屋に住み、父は自分たちに食料を欠かすことはなかった。でもナイキのシューズとかブランドのものは手に入らない控えめな家庭環境だった」と明かす。母国でも珍しい大家族だとし「私のおじさんも14人の子供がいて。親戚の人には16人の子供がいる。その地域では有名な家族」と苦笑する。
既に他界している父、母国で元気に生活している母の名前を両腕にタトゥーで刻み、2人の名前が見えるように構えるポーズが得意。マルティネスは「王者になって私の生活は前に進んでいる。私の夢がかなっている。大家族なので母に家を買ってあげたい。おそらくこの試合後、ファイトマネーで夢に近づくと思う」と孝行息子の一面ものぞかせる。
ボカ・ジュニアーズの練習場やクラブハウスの近くに実家があったとし、幼少時代からサッカー好き。マルティネスは「私は熱狂的なボカのサポーター。マラドーナやメッシは私の心だ」とまで言い切る。ただ5歳の時、元統一ヘビー級王者マイク・タイソンの試合をチェックしてボクシングの魅力に取りつかれたという。今回、井岡戦に向けた最終調整で米ラスベガスに滞在した時、タイソンと会うタイミングがあり「私のIBF王座ベルトにサインをしてくれた。ディフェンス面の技術も教えてくれた。すごくうれしかった瞬間でした」と笑顔で振り返った。
4月下旬、カード発表会見の際、オフタイムに東京を観光。夫人と2女を支える父でもあるため、お土産を購入した。さらにロドリゴ・カラブレッセ・トレーナーとともに渋谷、中野、浅草を散策。映画「ワイルドスピード」の舞台となった渋谷センター街の入口や映画「HACHI 約束の犬」のモチーフとなった渋谷駅前の忠犬ハチ公像などで写真撮影した。
マルティネスは「ワイルドスピードの最初のシーンがここだった。奥さんとHACHIを一緒に観て感動して泣きすぎた。聖地巡礼だよ」と大喜び。中野ブロードウェイにある人気フィギュア店「まんだらけ」では大好きなドラゴンボールの孫悟空のフィギュアをチェック。今回のブルーをベースにヘアカラーしたのも悟空もイメージしていると口にするなど、親日家としての顔を持っている。

