日本相撲協会は25日、東京・両国のホテルで会見し、暴力決別宣言7カ条と暴力問題再発防止策の方針6項目を発表した。

会見には八角理事長(元横綱北勝海)、尾車事業部長(元大関琴風)、鏡山危機管理部長(元関脇多賀竜)が出席。第三者機関の暴力問題再発防止検討委員会から、19日に提出された報告書を受け、元横綱日馬富士関による暴力事件の発生からちょうど1年のこの日に会見した。

八角理事長は「暴力の根絶に向けてやっていかなくてはいけない」と、強い決意を語った。発表事項は以下の通りで、いずれも年内から来年2月にかけて準備し、順次、立ち上げや履行していく予定だ。

◆暴力決別宣言

<1>大相撲においては、指導名目その他、いかなる目的の、いかなる暴力も許さない。

<2>暴力と決別する意識改革は、師匠・年寄が率先して行い、相撲部屋における暴力を根絶する。

<3>協会は、全協会員の意識改革のため、内容の濃い研修を継続して行う。

<4>協会は、暴力禁止規定を定め、暴力の定義、暴力が起きた時の報告義務、これを怠った場合の制裁、行為者を処分する手続きを明確にする。

<5>暴力が起きた際には、広報を重んじ、必要な情報は迅速に開示する。

<6>異なる部屋に所属する力士間で、先輩・後輩を越えた上下関係や、指導・被指導の関係が形成されることを許容しない。

<7>研修、手続きの運用、その他、再発防止策の実行とその後の検証については、外部有識者を交え、開かれた形で暴力との決別を遂行する。

◆暴力問題再発防止策の方針

<1>師匠・年寄に対する特別研修

・全師匠、全年寄を対象とする。暴力の予防、早期発見のための研修、弟子に対する指導法をみがくための研修を行う。

<2>力士の段階別研修

・新弟子研修:暴力を受けた時の対応、自分が加害者とならないための講義など。

・力士養成員研修:兄弟子から弟弟子への指導方法についての講義など。

・関取研修:付け人の扱い方に関する講義など。

<3>相撲教習所の拡充

・礼儀作法教育係の親方、外部講師らを教官に加え、体制を強化。関取研修などに対応できるようにする。

<4>相撲部屋の生活環境の改善

・関取が付け人を夜遅くまで待機させたり、酒の席に連れ回したりしないよう、関取を指導する。師匠にも徹底する。

<5>暴力禁止規定

・暴力の定義、暴力が起きた時の報告義務、これを怠った場合の制裁、行為者を処分する手続きなどを定める。

<6>コンプライアンス委員会

・事実調査を行ったり、処分するかどうかを決めたりする委員会を新たに設ける。外部有識者を委員に入れる。

 

※なお、上記のほかの再発防止策(外国人力士に対する指導の強化、部屋を越えた上下関係への対応など)については、新たな有識者会議を作るなどして検討していく。