NHKは2月28日、2020年春から放送する連続テレビ小説が窪田正孝(30)が主演する「エール」に決まったと発表した。主人公は高校野球の大会歌「栄冠は君に輝く」などを作曲した福島県出身の古関裕而(こせき・ゆうじ)さんがモデルで、妻との夫婦愛も描かれる。

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主人公となる人物の一代記を描く朝ドラの中でも、夫婦の二人三脚ものは人気の高い王道ジャンルだ。

明治時代に登場した女性実業家とその夫の道のりを描いた「あさが来た」(15年=波瑠、玉木宏)は、全話平均視聴率で01年以降最も高い23・5%を記録。ニッカウヰスキー創業者とその妻をモデルにした「マッサン」(14年=玉山鉄二、シャーロット・ケイト・フォックス)も平均21・1%と熱烈な人気を集めた。放送中の「まんぷく」も、インスタントラーメンを開発した日清食品創業者とその妻が成功をつかむ夫婦もので、20~22%台の高視聴率をキープしている。

いずれも、創業者夫婦ものに強い大阪放送局の制作だが、今回発表された「エール」は東京制作。東京制作で「夫婦」を強く打ち出しているのは「ゲゲゲの女房」(10年=松下奈緒、向井理)以来とみられる。同局では「天才作曲家とその妻の夫婦の物語」に自信を見せている。【梅田恵子】