村上虹郎(23)が29日、東京・テアトル新宿で行われた主演映画「ソワレ」(外山文治監督、8月28日公開)完成報告会見で、アソシエイトプロデューサーを務めた小泉今日子(54)が、撮影現場に移動する車の“専用ドライバー”になってくれたと明かした。

「ソワレ」は、小泉と豊原功補(54)らが数人で立ち上げた新世界合同会社の第1回プロデュース作品。和歌山県御坊日高を舞台に、俳優として売れずオレオレ詐欺で食いぶちを稼ぐ翔太(村上)が故郷の高齢者施設で演劇を教える中で職員のタカラと出会い、刑務所帰りの父に暴行を受けたタカラをかばい、逃避行の旅に出る物語。翔太を演じる村上は、外山監督の短編「春なれや」以来2度目のタッグとなる。ダブル主演の芋生悠(22)は100人以上のオーディションから選ばれた。

村上は、小泉と豊原のプロデューサーぶりを聞かれ「すごかった。あまり現場でプロデューサーの方の存在は感じない。すごく真っ向から…」と説明。その上で「撮影2、3週間だったんですけど、僕だけ撮影が別で、朝5時半とか…僕、朝が弱いんですが、朝から、こんな感じで(顔をしかめて)いたら、小泉さんが『おはようございまーす』と(宿の前に)専用ドライバー状態で待っていてくださる」と明かし、笑った。

さらに「時には豊原さんが『おうっ』と言ったり。車両止めして、レールまで敷いてくださる」とも語った。芋生も「大先輩が第1戦で汗水たらして、私たちが伸び伸びやらせていただける環境を作ってくださった」と小泉と豊原に感謝した。

映画のプロデュースを初めて務めた豊原は、新世界合同会社の設立の経緯も説明した。

豊原 一口に言えば、外山監督から「お手伝いしていただけないか」とお話があった。監督は、この年代で珍しい視点…ある種、老成して、物語を丁寧に一定の視点から見られる人。監督の映画を見て、感銘を受け、どうせやるなら本腰で…適当にやっていると思われたくない。製作会社を作って乗り込んでやろうと設立しました。

その上で「潤沢な予算でやってない。我々も働かないと」と苦笑した。