中村倫也(36)が主演映画「宇宙人のあいつ」(飯塚健監督、5月19日公開)で、訳ありな宇宙人を演じることが18日、分かった。

作品ごとに違う顔を見せることから、カメレオン俳優と呼ばれる中村が今作で挑むのは、真田家4きょうだいの次男・日出男として、家族になりすましてきた訳アリ宇宙人。23年間も日出男として一緒に過ごしてきたが、地球を離れるまでの残された3日間で人間としてやり残したことに奮闘する物語だ。撮影は昨年3~4月に、高知でオールロケで行われた。

中村は「一体これはなんというジャンルなのか…。」と荒唐無稽さに衝撃を受けたという。それでも「スペイスィーなファミリーの、クレイジーな高知ィの映画が完成しました。非常に宣伝が難しい作品ですが、とりあえず土星人と牛タンが出てきます。昔からのつながりと、新しく生まれたつながりと。今、確かに“ここ”にあるつながりを再確認できる映画かなと思います」と語った。

しっかり者の長女・想乃を演じる伊藤沙莉(28)。「もうなんだかんだで何作品目だ…6…7…? と毎度なる飯塚組ですが、前回の映画『ステップ』は全3日くらいで終わってしまったためガッツリ丸々ご一緒するのはとてつもなく久しぶりでした。毎回安心感と緊張感のブレンドでイン前は腹痛と戦い目がバキバキになるのですが相変わらずな顔ぶれと相変わらずな会話をしているうちにどんどんとほぐれていきました。2人のお兄ちゃんと1人の弟との短いけど楽しかった生活を時々ふと思い出します。飯塚作品のファンの方は見たらおかえり飯塚健と言いたくなるでしょうし、初めての方はなんじゃこりゃ!!! となるでしょう。笑って、グッとあたたかくなっていただけたらうれしいです」とコメントした。

真田家の親代わり、長男・夢二役のお笑いコンビ、バナナマン日村勇紀(50)は「飯塚監督がとにかくやりたい事をたくさん詰め込んだなぁって印象です。この映画はきょうだいがたくさん笑いながら、泣きながら、怒りながら、グチャグチャの作品です。多くの方に、他では見られない変な中村倫也を見て欲しいです。僕は長男、夢二という男で、感情むき出しの熱い男でした。なので、演じていて毎回疲れましたね。でもキャストの皆さんと本当に仲良くなれたのはうれしかったし、撮影期間は本当に弟や妹に見えていました」。

頼りない三男・詩文役の柄本時生(33)は「元々、飯塚健監督のファンで、以前『コントと音楽』を観劇しに行った際、監督から映画に出てほしいと言われ、出たいですなんて会話をしていたところ、本当に出演できるとは思っておりませんでした。撮影は程よい緊張感のある現場で、楽しく現場に居させていただきました。ありがとうございました」。

「ヒノマルソウル 舞台裏の英雄たち」「虹色デイズ」の飯塚健監督が脚本を手掛ける完全オリジナル作品。

◆あらすじ 家族になりすまして23年-。人間の生態を調査しに土星から来た宇宙人は、真田家4きょうだいの次男・日出男として、長男・夢二、長女・想乃、三男・詩文と暮らしていた。家族というものがわからない日出男は、夢二から教えてもらう。「兄ちゃん、家族って何?」「自分よりも、大切なものがあるってこと」。家族のさまざまな問題が起こる中、地球を離れる日が近づき、残された時間は、あと3日間。人間としてやり残したことへの日出男の奮闘が始まる。

◆中村倫也(なかむら・ともや)1986年(昭61)12月24日、東京都生まれ。05年、映画「七人の弔い」で俳優デビュー。18年にはYahoo検索大賞俳優部門を受賞した。作品ごとに違う顔を見せることからカメレオン俳優と評される。最近の作品は映画「ハケンアニメ!」、TBS系連ドラ「石子と羽男 そんなコトで訴えます?」など。主演舞台「ケンジトシ」が2月7日から上演される。