<連載「気になリスト」(5)>

 ベッキー、ローラ、マリエ、トリンドル玲奈…。ハーフタレントの勢いが止まらない中、スター候補がもう1人誕生した。日本テレビ系「ズームインサタデー」(土曜午前5時半)に、お天気お姉さんとして出演中のドーキンズ英里奈(20)。愛称は「ドキンちゃん」。さわやかな笑顔が印象的で、週末の朝の顔になりつつある。

 昨年4月にオーディション番組「スター☆ドラフト会議」で発掘され、瞬く間に注目の存在となった印象もあるが、そこにたどり着くまでは少し長かった。

 小学生時代から、オーディションなどに応募していたが、結果は出なかった。転機は高校2年生の夏に訪れた。フリーペーパー「美少女図鑑」の岐阜版が創刊された。「地元からならと思って応募したら合格しました」。岐阜市の柳ケ瀬商店街の非公式キャラクターのマネジャーとして活動をスタート。高校3年生の卒業間際だった昨年春、「スター☆ドラフト会議」の出演依頼が届いた。「そこで連絡が来なかったら芸能界を目指すのを諦めていたと思います。運って、いつ巡ってくるか分からないんだなって思います」。

 番組中で複数のプロダクションから指名されたが、岐阜まで足を運んでくるほど熱心だったサンズエンタテインメントに所属することを決めた。会長は、雛形あきこ、MEGUMIらグラビアタレント発掘の第一人者として知られる野田義治氏(66)。初めて野田氏と会った時には「グラビアはないな」と言われたという。マネジャーは言う。「かわいいだけじゃなく、人を明るくさせる雰囲気を持っている。そういう子はなかなかいない」。グラビア路線とは違う方針で活動している。

 「ズームインサタデー」のオーディションを受け、昨年10月からお天気お姉さんとして出演している。「夢でした。小学校6年生の卒業文集に、お天気お姉さんになりたいって書いてるんですよ」。愛称も気に入っている。「『アンパンマン』のドキンちゃんは日本全国に知られている。実は『アンパンマン』のスタッフさんにドキンちゃんと呼ばれる許可も取ってあるんです」と笑った。

 目標はベッキーや関根麻里。「憧れています」。タレントとして、具体的な理想像もある。番組の進行役もできるタレントだ。「共演した人の魅力を引き出しながら、自分の魅力もアピールできる存在、見た人の気持ちが動くような人になりたい」。【上岡豊】

 ◆ドーキンズ英里奈(えりな)1992年(平4)9月29日岐阜県生まれ。父はニュージーランド人、母は日本人。09年9月から「岐阜美少女図鑑」のモデルとして活躍。11年4月「スター☆ドラフト会議」出演後に芸能界デビュー。同年10月から「ズームインサタデー」でお天気コーナーを担当のほか、バラエティー番組に出演。南山大に進学するも中退。現在は都内の大学を再受験して経済学を専攻。156センチ。血液型B。(11月7日付・紙面から)