1次リーグB組で世界ランキング2位の日本は、同3位のカナダに2-0で勝利した。エース上野由岐子(36=ビックカメラ高崎)が先発し、7回を完封した。日本はB組全勝でB組2位以上での決勝トーナメント進出が決まった。1位通過をかけて8日にオーストラリアと対戦する。

 雨が降りしきる中で、上野がエースの意地を見せつけた。1回裏、日本ナインが守備の前にいつも通りに円陣を組み、人さし指を高く上げると、雨がより強まった。1回裏、マウンドの土が雨を含み、上野は足を滑らせながらの投球。いきなり2安打と四球で無死満塁のピンチに追い込まれる。「力を入れて投げられない。どう打たせなきゃいけないかを必死に考えた」。4番打者を気迫の三振で抑え1死満塁の場面で、審判から続行するどうかを尋ねられた。「無理」と即答し、上野が中断を決めた。29分間の中断は、エースに本来の投球を取り戻させた。

 降雨中断の際、一般的にはマウンドに土を入れる整備が多いが、上野は土を入れないで欲しいと要求。「初回に投げたときに滑ったから、土を入れると滑る。雨もやみそうだったし、へこんだマウンドでもいいからとにかく固い足場がほしい」。マウンドに向かう際には宇津木麗華監督(55)からは「三振しかないよ」とプレッシャーをかけられたものの、それもはねのけた。固い足場を手にしたエースは自信を持って投げ込み、5番、6番打者を三振に仕留めた。満塁の走者を背負ってからの3者連続三振。真剣な表情で小さくうなずいた。「個人的に、この試合はすごく良い経験になった。中断を決めたことはまた1つ大きな引き出しになる」と笑みを浮かべた。

 打っては3回表、2死一、三塁。3番山崎早紀(26=トヨタ自動車)の当たりを相手二塁手が失策し、その間に2点を先制。これが決勝点となった。