男子200メートルで日本は3人とも予選敗退となった。日本歴代2位の20秒08の自己ベストを持つサニブラウン・ハキーム(22=タンブルウィードTC)は21秒41の2組6着に沈んだ。飯塚翔太(ミズノ)は21秒02の1組6着、山下潤(ANA)は20秒78の3組5着だった。日本勢は100メートルも全員予選落ちしており、世界の壁にはね返された。

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短距離陣の総崩れは、初の金メダルを目指す男子400メートルリレーにも不安を残す結果となった。成熟のバトンは変わらず問題ないが、それ以上に個の走力差が浮き彫りになった。走順は予定通り、1走多田修平、2走山県亮太、3走小池祐貴の見込み。4走は桐生祥秀かデーデー・ブルーノが濃厚だが、桐生は5月に痛めた右アキレス腱(けん)の回復具合が未知数で、デーデーは大舞台の経験に乏しい。サニブラウン、飯塚、山下は200メートルの状態を見ると、使いづらい。19年世界選手権では37秒43のアジア新で銅。ただ東京五輪の100メートル、200メートルの結果を見ると、世界のライバルは、2年前より明らかに調子を上げる。より高速決着になる可能性は高い。限られた時間の中で、日本の真価が問われる。