モンテディオ山形がアウェーで横浜FCと1-1で引き分け、不敗記録をクラブ歴代2位タイの10戦に伸ばした。後半39分、途中投入されたMF汰木康也(23)が先制弾。だがロスタイムに同点弾を許し、連勝は4で止まった。

 後半25分、相手が最も嫌がる飛び道具投入のカードが切られた。代わったMF汰木が得意の左45度から鋭いドリブル突破で相手ファウルを奪うなど存在感を発揮。同39分、中央付近で体を張ってボールキープしたFW中山仁斗(26)からのパスを受けてGKをかわし、浮き球で冷静にゴールに流し込んだ。

 ロスタイムで同点に追いつかれたが、オフサイドにもとれる微妙なシーンに木山隆之監督(46)が猛抗議。前半にもMF小林成豪(24)がエリア内で倒されたがノーファウル。微妙なジャッジに泣かされたが、流れの中から生まれた汰木のゴールがチーム力の向上を証明している。

 ここまで5月27日のホーム金沢戦から6戦連続で複数得点だった。うち全13得点中9得点が流れの中から崩して生まれたゴールと、連動性が高まり勢いが止まらない。スタンドには昨年まで10番を背負い、J1川崎Fに移籍したMF鈴木雄斗(24)も応援に駆けつけた。汰木は「横浜ユース時代の先輩なのでうれしい。クラブユース優勝を果たした思い出のスタジアムでゴールできて感慨深い。ポジティブにとらえて、次に切り替えたい」と前を向いた。【下田雄一】