前日4日に引退発表したGK川口能活(43=SC相模原)がかつて所属した横浜F・マリノスの選手たちが5日、レジェンドの引退を惜しんだ。川口は94年に横浜でプロデビュー。日本代表として約10年間ともに戦ったDF中沢は「日本を代表するGKで、偉大なる先輩。そういうGKが今後も出てきてくれることが一番いいと思いますが、しばらく出てこないんじゃないかなと思うぐらいの人」と話した。

横浜の下部組織出身のDF栗原は「スターだった」というユース時代などでの川口との思い出を語り「ミスをしたら年上の選手でも『おい、しっかりしろ』って頭を揺さぶったり、熱く仲間を鼓舞する印象が強い。怖い印象もあったけど、たまに(ユースから)トップチームに加わった時には感じよく対応してくれて、誰よりも優しかった」と振り返った。

同じく横浜の下部組織出身のGK飯倉は、憧れだったという川口の引退に「寂しさはすごくあります」。当時は珍しかったボールを地面に落とさずに蹴る川口のパントキックを手本にしており「あの人(川口)は中間距離のキックの精度がすごく高くて、キックの仕方とか、精度をまねて練習した。今、パントキックのうまい全ての選手のルーツは能活さんにあると思うし、それを当たり前にした先駆的な人だと思う」と話した。【松尾幸之介】